へむちの脳内本棚

読書で得られた知識を体系的にストックしていきたいと思います。

【読書メモ-ビジネス・経済】読書思考トレーニング(中崎倫子 著)~生成AI時代の読書法~

 <書籍情報>

タイトル:読書思考トレーニング ――AI活用でロジカルにアウトプットする技法    
著者:中崎 倫子    
出版社:筑摩書房    
発売日:2026年2月5日

本書は、読書の目的を明確化し、それに応じた「読み方」「媒体の選び方」「アウトプットの手法」を体系化したトレーニングガイドです。特に、生成AIを思考のパートナーとして活用し、個人の経験に基づいた独自の視点を言語化する技術を提示しています。

個人的には、紙の本を買おうか電子書籍を買おうか迷ってしまうことがあり、その点についても言及されていたので、購入しました。

<目次>

1.  本書の要点

読書メモを基にNotebookLMで作成

(1)読書の目的と4つのスタイル

読書の目的を以下の4つに分類し、それぞれの特徴に合わせて読み方を変えることを推奨している。

読書の目的 読書のスタイル・特徴 主な対象本
思考のための読書 自分の思考を深めるための批判的な読書。著者と対話するように読む。 概説書、専門書、抽象的な理論など
教養のための読書 自分の生き方をよりよくするための無目的な読書。 古典など
情報のための読書 情報を得るための検索的な読書。事実を知ることを目的とする。 実用書、ビジネス書、具体的な方法論など
娯楽のための読書 自分が楽しむための無目的な読書。 エンタメ系の本など

目的の転用:教養や娯楽としての読書から、徐々に「思考のための読書」へと深化させることが可能。

(2)本の選び方と媒体の使い分け

学習の習熟度や本の性質に応じて、最適な選択を行う。

  • 選ぶ順番
    • 実用・未習得分野:具体(事例・方法論)→ 基礎 → 抽象(原理原則)      
    • 理論重視:入門的な原理原則 → 具体の背景にある原理原則
  • 媒体の使い分け
    • 紙の書籍:知識(ストック型)、基本書、図解中心の本。手元に置いて繰り返し読む。
    • 電子書籍:情報(フロー型)、実用書。一時的な利用や検索性に優れる。      

(3)思考を深めるプロセスとAIの活用

「読み」を「意見」に昇華させるためのステップ

  1. 論点の確認:著者の主張、テーマ、自分の関心とその理由を整理する。  
  2. 仮説と検証:独自の仮説を立て、内容と照らし合わせて検証する。    
  3. 意見の言語化:生成AIを「対話相手」として使い、自分の体験や価値観に基づく視点を引き出し、文章化する。    

【生成AI活用のキモ】
AIは文章化の補助として使い、価値の源泉(個人の体験、独自の視点、感情、価値観)は人間が担うという役割分担が重要。

2. 印象に残った点

  • 本の読み方:本の読み方について、言語化して整理されており、自分の今後の自分の読書に参考になる。おそらく自分の中でもなんとなくやっていることが、明確に言語化されているように感じた。
  • 紙か電子か:紙の書籍を選ぶか電子書籍を選ぶか、どちらもメリット、デメリットがあり、本屋に行ったとき、けっこう迷うことがあった。今後は、本屋に行ったとき迷わず本を購入できるようになりそうだ。
  • 生成AIの活用:どれだけ生成AI活用しようとも価値の源泉は人ということは、なんとなく感じていたものの言語化して明確になったように思う。

3. 考察

単なる要約や情報収集にAIを使うのではなく、自分の「独自の視点や価値観」を浮き彫りにさせるための具体的な問いかけ(プロンプト)の技術を磨くことで、単なる「感想」を「価値あるアウトプット」へ転換できるのではないか。

最近は生成AIを使うことが多くなり、何かしらのアウトプットはすぐだせるようになりました。そのようなかで、質問力がないと生成AIのアウトプットは良質なものにならないと感じています。

したがって、現段階では人が行うべき仕事はたくさん残っているように感じます。

4. まとめ

「本をどう選ぶか」「どう読むか」を言語化してみることで、これまで無意識に行っていた読書が、より戦略的で楽しいものに変わる予感がしています。

良質なアウトプットの源泉は、AIではなく常に「人」の中にあります。

  1. 本から得た刺激を、自分の経験と照らし合わせる
  2. 自分なりの仮説を持ってAIと対話する
  3. 言語化された「独自の視点」をアウトプットする

このプロセスを繰り返すことが大切と感じています。

今回は、紙か電子か、だけのモチベーションだけで読んでいましたが、思わぬ気づきが得られました。

【読書メモ-ビジネス・経済】とにかく仕組み化(安藤広大 著)~属人化を脱する最強組織の作り方~

 

<書籍情報>
タイトル:とにかく仕組み化 ―― 人の上に立ち続けるための思考法
著者:安藤 広大
出版社:ダイヤモンド社
発売日:2023年5月31日

本記事は、安藤広大 著「とにかく仕組み化」を読んだ際の読書メモです。会社の組織で仕組み化というと、どちらかというとマイナスのイメージがあるかと思います。著者は、組織として成長し大きなことを成し遂げるためには、とにかく仕組み化が大切と主張します。

組織として、仕組み化がどれだけ大切か、そしてどれだけメリットがあるのかという点について整理しました。

<目次>

1. 本書の要点

読書メモを基にNotebookLMで作成

(1) 仕組み化の本質:脱・属人化とカリスマ性の排除

組織の勝利を個人の能力に依存させず、誰がやっても成果が出る状態を目指すための基本思想

  • 優秀な個人の不在を前提とする
    • 「優秀な人が不在でも、チームとして機能することで勝てる組織」こそが優秀な組織である。(P.61) 
    • 組織が正しく機能していれば、「誰が担当していても同じパフォーマンスを出すことができる」仕組みを作れる。(P.184)        
  • 「できない人」を基準にする
    • 「できない人」に合わせて仕組みを作り、全員を生かしたほうがよい。(P.49)       
  • カリスマ性は不要
    • 会社が成長するにつれて、トップのカリスマ性が薄れていくのが理想形。(P.65)
    • 「ヒットが出なくなる」「アイデアが枯渇する」といった状態になった後にこそ、組織本来の力が発揮される。(P.233)


(2) ルール設計と運用の鉄則

感情や空気を排除し、「明文化されたルール」と「責任の所在」だけで組織を動かすための具体的な手法

  • 責任と権限の明確化
    • 「誰に責任があり、誰が何をするのか」を最初に仕組みとして決めることで、新しいことが可能になる。(P.96)  
    • 仕事を進める上で、「責任」と「権限」の認識にズレがない状態をつくる。(P.103)  
    • 他社からの明確な指示があって初めて、仕組みは機能する。(p.47)    
  • 「書かれていること」だけを評価・管理する
    • プロはルールを決め、線引きをして、仕組みを守り切る。(P.55)  
    • 「明文化されたこと」についてのみ指摘する。「書いていないこと」で罰を与えてはいけない。(P.129)  
    • 常に責めるべきは「人」ではなく「仕組み」。そうすることで明文化されたルールに価値が生まれる。(P.129)

(3) 組織の代謝とナレッジの継承

人が入れ替わっても組織が強くなり続けるための、人事とコミュニケーションの仕組み

  • 人事異動と評価の役割
    • 定期的な人事異動は、属人化対策として行う。(P.180)  
    • 仕組みとしての「降格」は一時的な切り取りではなく、長期的なキャリアとして見て判断する。(P.179)  
  • ナレッジの共有(秘伝のタレ化)
    • 仕組み化された組織では、「伸び悩む人が、うまくいっている人に話を聞きに行く」ことが当たり前に起こる。これが社内の「秘伝のタレ」となる。(P.214)
    • 目的を共有し、協力することで敵や悪を倒す構造をつくる。(P.209)      

(4) モチベーションと精神衛生の管理

人は「やりがい」ではなく「仕組み」と「進行感」で動くというリアリズムに基づいた視点

  • 人が動く動機
    • 仕組みがあり、そこにメリットがあるから人は動く。(P.94) 
  • 「進行感」というエネルギー
    • 会社が企業理念の実現に近づいているという「進行感」こそが重要。(P.259)
    • 組織のエネルギー源は、この進行感しかない。(P.272)
  • コミュニティの分離(メンタルヘルス)
    • 会社は一つのコミュニティに過ぎず、属人化が許される「会社以外のコミュニティ」を持つことが大切。(P.281〜) 
    • 会社とそれ以外を混ぜて捉えると、精神的に追い詰められてしまう。(P.281〜)

2. 印象に残った点

  • 優秀な個人の不在を前提とする 「できない人」を基準にする
    • 組織全体として成長するためには、できない人を基準にすることは必要だと思うものの、完全にできない人を基準とすると、組織としても成長が鈍ってしまうのではないかと心配になった。
    • この対策としては、できるだけ業務遂行レベルを近づけるために適正をみて人員配置を決めること、各人の得意なところを認め合いチームワークをよくすることが重要だと感じた。
  • 「書かれていること」だけを評価・管理する
    • マニュアル作りの大切さを再認識した。一見単なる事務作業と思われがちだが、ルールが組織の成長とつながるとすると、非常に重要で、マニュアル作りにもモチベーションがあがる。
  • 属人化対策
    • 近年、作業が属人化しており、業務の引継ぎで苦労することが多い。組織として長期に力を発揮していくためには、必要不可欠なため、属人化対策を、それだけで考えるのでなく、組織の仕組みとして考えることが重要と再認識した。

3. 考察

本書での主張は「人の良心や能力に期待せず、システム(仕組み)の力を信じ切る」という徹底した姿勢です。

「とにかく仕組み化」のアプローチは、システムとしては非常に優秀ですが、現場での運用としては、状況に応じた調整が必要と感じました。

あまりにも極端にとらえすぎると、「想定外への対応力が落ちる」、「イノベーションの芽を摘む」、「モチベーションが低下する」といったことにもなりかねないと感じたためです。

4. まとめ

本書は、「共感マネジメント」へのアンチテーゼともとらえられる一冊と思います。そのため、「共感マネジメント」に関する本と併せて読むと良いかもしれません。要はバランスが大切と感じます。

これから管理職になれる方や、「自分がやった方が早い」とつい思ってしまうリーダー、「いい人」であろうとして、部下に厳しくできない方、感覚的な業務が多く再現性が低い職場と感じる管理職の方等には刺さると思います。

【読書メモ-ビジネス・経済】ウェルビーイング(前野隆司 著)~幸福とビジネスの科学的つながり~

<書籍情報>
タイトル:ウェルビーイング
著者: 前野 隆司 前野 マドカ
出版社: 日本経済新聞出版
発売日: 2022/3/19

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本記事は、前野 隆司 前野 マドカ 著『ウェルビーイング』を読んだ際の読書メモです。 ウェルビーイングという概念がどのようにビジネスや日常に結びつくかを理解することを目的とし、以下の4点について整理します。

  1. 本書の主張の要点(幸せの4つの因子など)
  2. 印象に残った点
  3. 考察

なお、前提となるウェルビーイングの定義*1については、WHO(世界保健機関)が提唱する「身体的・精神的・社会的にすべてが満たされた状態」という考え方がベースです。

 

<目次>

 

1. 本書の要点

読書メモを基にNotebookLMで作成

(1)幸福がもたらす圧倒的なメリット(エビデンス)

幸福感が高いことは、個人にとっても組織にとっても「高い投資対効果」がある。

  • パフォーマンスの向上: 創造性が3倍、生産性が1.3倍向上する。  
  • 健康と長寿: 健康寿命が7〜10年延びる。幸福は「予防医学」としての側面を持つ。
  • 組織の優位性: 幸せな従業員が増えることは、働き方改革や経営戦略の基幹そのものである。

(2) 幸せを形作る「4つの因子」とマインドセット

  • 前野氏が提唱する、幸福度を左右する心の構成要素は4つに分類される。

 幸せの四つの因子

  1. 「やってみよう」(自己実現と成長)
  2. 「ありがとう」(つながりと感謝)
  3. 「なんとかなる」(前向きと楽観)
  4. 「ありのままに」(独立と自分らしさ)        
  • 視野の広さ: 視野を広げ、自分の仕事が「何につながっているか」を意識することが幸福に直結する。
  • デジタル・ウェルビーイング: テクノロジーのメリットを享受しつつ、実生活との適切なバランスを保つ。    

(3)社会・組織におけるウェルビーイング

幸福、多様性、組織形態の関係性についての洞察。

  • ゴールデントライアングル:「幸せ」「創造性」「多様性」は互いに高め合う関係にある。
  • 社会環境: 格差が小さい社会ほど幸福度が高い。
  • 次世代の組織(グリーン組織): 家族のような人間関係(心理的安全)を保ちながら、目的遂行時には軍隊や機械のような規律を持つバランスの取れた組織。
  • イノベーターの姿勢:義務感ではなく、世の中のニーズを「楽しく、面白い気分で」探求している。  

(4)人間関係とパートナーシップの極意

組織や家庭における対人関係の知恵。

  • 相違の受容:「考えを一致させる」ことではなく、「考えが違うということを理解する」。
  • 価値観の共有: 違いを認めた上で、根底にある価値観を共有することが円満の秘訣である。

(5)ウェルビーイングの測定と今後の展望

  • 定量化の進化: 現在はアンケートが主流だが、今後はテクノロジーを活用した客観的な測定へシフトする。
  • データの解釈: 統計の取り方で順位が変動するため、国際比較などは慎重な見極めが必要。
  • 産業の広がり:あらゆる製品やコミュニティが幸福度を軸にする「ウェルビーイング産業」には無限の可能性がある。
  • 学問の統合: 狭く深い専門性だけでなく、全体を俯瞰し統合する学問(システムデザイン的思考)が求められている。    

【補足】年齢と幸福度の「U字カーブ」

「年齢と幸福度のU字状カーブ」は、一般的に40〜50代で幸福度が底を打ち、その後上昇するという世界的な傾向を指します。内閣府の調査結果と異なる点は、日本固有の社会背景(老後不安や現役世代の負担感など)が影響している可能性を示唆しており、データの読み解きにおいて非常に重要な視点である。

2. 印象に残った点

  • 幸福感が高いことは、個人にとっても組織にとっても「高い投資対効果」がある。
    • 当初、ウェルビーイングは、一見「幸せに生きよう」というようなイメージが強く、ビジネスとの関係がいまいちイメージできていませんでした。統計的手法を用いて言語化しているため、論理的で納得感がありました。
  • 幸せの四つの因子
    • ここで示された因子は、自然と前向かって頑張ろうという気持ちにさせてくれるものと感じられます。本書の中では、様々な研究成果が紹介されていますが、それを抽象化すると、著者の四つの因子に近いものになると感じられるため、まずは、この四つを意識するのがよいと感じました。
  • 社会環境: 格差が小さい社会ほど幸福度が高い。
    • 格差を小さくしていくという活動について、そちらに傾きすぎると頑張った人が報われないことになるのではないか。とはいっても頑張ってもどうにもならない方がいるのも事実ということで、バランスが難しい問題と思っていました。

3. 考察

本書では、幸福感というものを科学的に幸福という主観的な概念を、因子分析という統計的手法を用いて言語化しているため、論理的で納得感がある点です。

一方で気になる点として、本書にも記載されていますが、データの取り方の観点です。これは、研究が進むにつれ解消されることだと思いますが、アンケートの項目や、母集団の作り方等、検討が必要と思います。統計分析を行っている以上、結果が大きく変わる可能性があるからです。

4. まとめ

本書は、ウェルビーイングについて 「科学的な分析に基づき、誰もが実践可能な習慣へと落とし込んだ一冊」 として位置づけられます。

読みやすく入門書として有用であり、自分自身の幸福度を高めたい人だけでなく、社会課題への挑み方に関心のある人にとっても思考の整理に役立つと思います。

 

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*1:ウェルビーイングのWHOに関する定義
Health is a state of complete physical, mental and social well-being and not merely the absence of disease or infirmity.
健康とは、病気ではないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが 満たされた状態にあることをいいます。
出典:世界保健機関(WHO)憲章とは | 公益社団法人 日本WHO協会

【読書メモ-哲学・思想】増補改訂版 スマホ時代の哲学 なぜ不安や退屈をスマホで埋めてしまうのか(谷川嘉浩 著) ~孤立と孤独の活用~

<書籍情報>
タイトル: スマホ時代の哲学 なぜ不安や退屈をスマホで埋めてしまうのか
著者: 谷川 嘉浩
出版社: ディスカヴァー・トゥエンティワン
発売日: 2025/4/18

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数カ月前に購入しましたが、最近読了しました。ベストセラーになっている書籍です。書店で購入しましたが、アマゾンでもベストセラーと記載されていました。

哲学を題材にした書籍は近年増えているように感じます。あまりにも、不確実性が高い現代において、教養も原点回帰のような流れなのでしょうか。

哲学は難しそうなイメージですが、平積みになっており、読みやすそうでしたので、購入しました。

一読した感想は、哲学は、根本的な考え方を見つめなおすうえで、非常に参考になる学問だと感じました。

 

<目次>

1.概要(読書メモ)

読書メモを基にNotebookLMで作成

(1)現代社会の特徴と求められる力(VUCA・想像力)

  • 現代社会は VUCA(不確実・不安定・複雑・曖昧)な時代である。その中で必要なのは、単なる知識ではなく「知識の使いどころ・使い方としての想像力」である。
  • 想像力の豊かさとは、「自分の内側に他者を住まわせていくこと」  他者視点を内面に取り込むもとにより、微妙なすれ違いが対話を生む。  

(2)スマホ時代が奪った「孤立」と「孤独」

  • 常時接続の時代において、本来の意味での「孤立」と「孤独」が失われた。その結果、つながっているのに寂しさが加速するという逆説が起きている。

  • 「孤立」と「孤独」の本来の意味は、他者から切り離されて何かに集中している状態と、自分自身と対話している状態をいう。

(3)スマホ時代に本当に必要なもの=「自己対話」

  • スマホ時代に必要なのは、「孤立」と「孤独」=自己対話の時間である。

  • 常時接続では、他人の声ばかりが入り、自分の内側の声が聞こえなくなる。 

(4)趣味と「孤立」――没頭する時間の重要性

  • 趣味には、「孤立」が不可欠である。他者に邪魔されず、没頭・集中できる時間が必要。趣味とは、単なる娯楽ではなく自己対話の場である。

(5)ネガティヴ・ケイパビリティ

  • ネガティヴ・ケイパビリティとは、「結論を急がず、モヤモヤした状態に耐え続ける能力」であり、明確な「終わり」はなく、思考は継続していく。 自己対話が対話として成立するために必要な能力である。

(6)同調社会と「思考(自己対話)」の摩擦

  • 現代は「同調」の圧力が強い時代。しかし 思考=自己対話は「摩擦」を生む行為であり、その摩擦によって、新しい視点、新しい行動 が生まれる。

2.考察

趣味を例にした説明は、非常に分かりやすかったです。確かに、自分が好きなことに集中しているときは、自問自答しながらも、答えが出ないようなことを深く考えているものです。そして、その時点での最良と考えられる方向で物事を進めていきます。

これは、仕事の場面だけでなく、例えばゲームをしているときや本を読んでいるときも、全く同じだと感じました。そして、このような時間は非常に充実していると言えるでしょう。

3.まとめ

現代において、スマホを完全に使わないというのは非現実的です。スマホを使うこと自体が悪いのではなく、使い方次第だと考えます。したがって、他者からの情報や意見に注意を払いながらも、スマホを活用していきたいです。

これまで、「深く考える(悶々とする)」時間について特に意識していませんでしたが、今後この時間を増やしていきたいと感じました。また、自分が一人で作業するときだけでなく、もしかしたら、グループで議論しながら、皆で深く考える(悶々と考える)ことも重要なことだと感じました。

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【読書メモ-ビジネス・経済】知的戦闘力を高める 独学の技法 (山口 周 著) ~独学の技法:教養と知識の重要性~

<書籍情報>
タイトル:知的戦闘力を高める 独学の技法 (日経ビジネス人文庫) 文庫.md
著者: 山口 周
出版社: 日経BP 日本経済新聞出版
発売日: 2024/8/2

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著者は、近年かなり書籍を執筆されており、もともと哲学を専攻されていたコンサルの方です。ベースに「哲学」があり、他のコンサルの方とは少し違うテイストの書籍もあるため、読んでいて面白いです。

その中でも、今回は「独学の技法」です。勉強といっても、それ一言では広い概念で、何から手を付ければよいか、どのように進めればよいかよいか等の悩みは尽きないと思います。特に、明らかな目標がない状態ではなおさらと思います。

そんなときの参考になる書籍と思います。

1.概要

読書メモを基にNotebookLMで作成

(1)独学が必要な理由

まず独学が必要な理由として4つあげられています。

①知識の不良債権化

  • 知識がすぐに役に立たなくなる。

②産業蒸発の時代

③人生三毛作

  • 人生は長いのに、企業の旬の時代は短い。

④クロスオーバー人材

  • イノベーションは、「新しい結合」により成し遂げられる。「新しい結合」のためにのπ人材の横棒で表現される「さまざまな領域」は、身につけるしかない。

 

(2)独学システムの4つのモジュール

①戦略:どのようなテーマで知的戦闘力を高めるかを決める。

  • 戦略設定はテーマ(自分が追求したい論点)で選ぶ。ジャンルではない。

②インプット:本やその他の情報ソースから情報を効果的にインプットする。

  • ユニークな知的アウトプットが生み出せるかどうかは、無節操なインプットの蓄積による。
  • 本と本との関係をメタファー(隠喩)とメトニミー(換喩)の構造でとらえる。
  • 人は、高度なフィルタリング機能、文脈能力を持つため、見識のある人物に会って、その人物から薫陶・知見を得ることは最も効率のいい学習方法である。

③抽象化・構造化:知識を抽象化したり、他のものと組み合わせたりして独自の視点を持つ

  • 抽象化とは、細かい要素は捨ててしまい、本質的なメカニズムだけを抽出すること。抽象化すると個別性が低下し、いろいろな状況に適用して考えることができるようになる。

④ストック:獲得した知識や洞察をセットで保存し、自由に引き出せるように整理する
 関連するキーワードやコンセプトで紐づけし必要に応じ引き出せればよい。

 知的生産システムの構築方法
 ①アンダーラインを引く「事実」「示唆」「行動」
 ②選り抜き 5~9か所
 ③転記 抽象化で得た仮説・示唆・行動をセットで

 

(3)教養が知の武器になる理由

①イノベーションを起こす武器となる

②キャリアを作る武器となる

③コミュケーションの武器となる

④領域横断の武器となる

⑤世界を変える武器となる

 

2.考察

近年は情報収集しやすくなりいろいろなことにチャレンジしやすくなっています。そして、いろいろなことに手を出したくなる。この欲求みたいなものを逆手にとって、とりあえず少しやってみて、自分に合えばがっつりやる。そして専門性をいくつか身につけていくのが良いかと思います。

もちろん、まずは1つのことを頑張る。その後、そこから派生して、さらに興味がわくジャンルもでてくる。そして、そちらも学んでみる。なんて流れもよいだろうと思います。

情報収集や独学にあたっては、なんでもかんでも集めたり、勉強したりしていては大変なことになってしまうので、上記4つのモジュールは一例としてとらえて、自分なりのやりかたを確立することが大切だと思います。上記にあるように、本書の内容自体を抽象化するということです。

本書では、教養のジャンルとして複数紹介されています。そこに共通するのは、人を知り、社会を知ることにより、ビジネス等に役立てることと感じました。

 

3.まとめ

本書は、小手先のテクニックだけでなく、しっかりとした考え方を身につけるための土台を築くヒントが書かれています。

これから戦略立てた独学という点を意識しつつ、幅広く教養も学んでいきたいと思います。

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【読書メモ-ビジネス・経済】調べるチカラ 「情報洪水」を泳ぎ切る技術 (野崎篤志 著)

 

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かなり前に購入した本ですが、普段情報整理をするにあたり軽く読み直したので、新年一発目でまとめておきたいと思います。

著者は、特許情報コンサルタントとして活躍されており、特許情報の活用という点では非常に有名な方です。

そんな方が、特許というお話から少し離れ、「情報を調べる」ということについて書かれています。そもそも特許は権利でもありますが、情報としても扱える優れものです。

1.概要

下記に概要について図にしました。

 

そもそも、なんのために情報収集するのか?といったところからスタートし、それを意思決定に用いるということがゴールになります。

「情報収集→知識をストック→インテリジェンス→意思決定」メインの流れですが、情報収集を量・質ともいいものにするために「情報収集→知識をストック→情報発信でギブ&テイク→情報収集→・・・」のサイクルも重要です。

近年では、このサイクルを効率的に回すために様々なデジタルツールも活用できるようになりましたし、デジタルだけでなく、アナログ的に人と会うことも重要な要素となります。

2.考察

本にも記載されていますが、このサイクルを効率よく回すためには、そもそも好奇心がないと難しいと思います。長く続けていくことになりますので・・

しかし、仕事だけでなく、趣味でも普段の生活でも情報収集はするわけですので、まずはやりやすいところから始めるのがよいと思います。

情報収集という点では、Web検索は普段から行うことが多いですし、情報発信という点でにおいては、SNSをやっている方も多いと思います。そのSNSの記載内容を少し工夫するだけで、十分な情報発信になるのではないかと思います。

Web検索以外では、読書も忘れてはいけません。本書ではストック情報とフロー情報という分け方をされており、それぞれ特性が異なります。さらに本は編集が入っており、体系的にまとめられていることも読書するの利点の一つです。

こういったことを繰り返しているうちに、仕事でも普段の生活でも、自分にとって必要な情報と不必要な情報を分ける目利きができるようになり、情報洪水に負けることが少なくなるのではないかと思います。

読書と情報の考え方については、方向性が異なりますが、下記の書籍も参考になります。

sshemt.hatenablog.com

3.まとめ

今回、本書を確認しなおして、このよいサイクルを回すことを意識することにより、自分にも他者にもよい結果があるように思いました。

自分にとっては、情報収集を通して知識をストックでき、それだけでも知りたいという欲求を満たせますし、それを情報発信することにより他者に対しても利益があるかもしれない。さらに、何かしらの意思決定につなげることができれば、会社であれば仕事が進みますし、普段の生活であれば、変化のある楽しい毎日を過ごせるのではないかと思います。

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【読書メモ-歴史・社会】なぜ働いていると本が読めなくなるのか (2024/4/17)

 

 

 

たぶん最近売れている本だと思います。本屋さんでもけっこう目立つところに陳列されていたりしました。

なぜ働いていると本が読めなくなるのか、スマホでゲームはするし、ネットサーフィンもする。そして、積読が増えていく・・。

きっと、私も含めてたくさんの人がお悩みでしょう。

そんな謎を解き明かしてくれます。

 

ここから下はネタバレを含みます。

 

1.概要

帯にあるように、戦前から令和の現代まで、読書史と労働史から読書の位置づけを、紐解いていきます。この歴史的変遷も、非常に面白かったです。

本書において、特に現代においては、

  • 読書ーノイズ込みの知を得る
  • 情報ーノイズ抜きの知を得る

であると書かれています。

ということは、

①働きすぎて忙しければ、ノイズ込みの知を得るより、ノイズ抜きの知を得たくなるのは当然であり、読書はできなくなる。

②そして、ノイズ抜きの知とは、ネットサーフィンや、書籍でいえばエッセンスのみを抽出したビジネス書等になる。

③つまり、ノイズ込みの知を得る読書をするためには、働き方を変えていく必要があるのである。

というのが全体の流れです。

本書では、「半身で働こう。」と主張されています。

2.考察

このノイズ込みの知について考えてみると、

  • 新聞を読むことは、求める情報だけでなくその他の情報も強制的にみることになる。
  • 本は、要約を読むだけでなく全体を通して読んでみる。
  • 動画は、倍速でないく通常の速度で見る。

などなど、近年話題になりそうな論点が、たくさん想起されます。

イノベーションは、様々なものの組み合わせから生まれるものであるため、偶然得られるようなノイズ込みの知は、非常に重要な意味を持っていると思います。

ちなみに、情報収集と割り切って、ネットでテクニックを駆使して情報収集を行うことや、動画見るときでも、完全に情報収集と割り切っている場合は倍速で見る等、どんどん行っていいと個人的には思います。最近では、AIを利用して時短とかもありますね。

なぜなら、こういった技術を駆使して効率よく時間を生み出すことにつながれば、結果的に働きすぎも解消され、読書時間も確保することができると思うからです。

しっかり、技術を使いこなし働く時間を短くし、自由時間を確保できれば、結果的に高付加価値を生み出す仕事につなげることもできるでしょう。そうすれば、好循環が生まれそうです。

 

3.まとめ

ノイズ込みの知の重要性を再認識することができました。

働く時間を意識しつつ、ノイズ込みの知を楽しむことと、質のよい仕事をすること、好循環になるようにしたいです。

 

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