少々、古い本ですが、影響力が大きい企業の戦略の基本を知るために、けっこう評価が高いこの本を読みました。
一昔前までは、GAFAでしたが現在ではマグニフィセント・セブンという言い方が多いでしょうか。
S&P500の上昇もこれら企業の影響力が大です。
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目次
1.アマゾン
- アマゾンの世界制覇のための最後のカギは、オンラインにどっさりため込んだ資産を使って、オフラインの小売環境を征服することだ。それはつまり実際の店舗、eコマースのせいで滅びると言われていたものだ。
- コストで大きな割合を占めているのは人件費だ。荷物の積み卸しとその事務手続き。アマゾンはハードウェア(ロボット)をソフトウェアを活用して、こうしたコストを削減することができる。
- 小売りの次の時代は、名をつけるなら”マルチチャネルの時代”である。成功するにはウェブ、人との交流、そして実店舗の統合が必要となるだろう。
- アマゾンの小売りのプットフォームは、周囲との関係とブランドを築き、のちにそれで儲けるためのトロイの木馬だったのかもしれない。
オンライン事業と物流への投資で、事業の基盤を築きオフライン事業へ進出し、顧客をどんどん取り込んでいる。まさに業を支配する勢い。下記の物流の書籍でも、アマゾンは物流の会社と書いてあった。
当初どこまで考えて、アマゾンが創立されたかはわからないが、ここまで考えてアマゾンが創立されたとすると、すごいを通り越して驚愕だ・・。
ジェフ・ベゾスの書籍も読んでみたいと思います。
ここまではできないとしても、ある程度先をよんで何かをするということは大切だと感じさせてくれました。
2.アップル
- アップルを賞賛する記事を書くライターは多いが、その大半は同社が高級ブランドであるという視点が欠けている。
- 私は25年にわたって高級ブランドにアドバイスをしているが、~そのすべてに共通する5つの性質があると断言できる。それはアイコン的な創業者、職人気質、垂直統合、世界展開、高価格である。
- 認知心理学では、魅力的な物体を見ると気分がよくなり、創造的なことをしたくなることが示されている。
- その店舗(アップルストア)はたしかに、テック業界を変えたーそしてアップルを高級品へと押し上げた。
- アップルは時間も費用もかかるアナログな堀をより深くすることを選んだ
- 逆を言うと、あなたがテック業界に切り込むことができたのなら、戸惑う敵の弱みを突くのにあなたが使った武器による攻撃を防ぐ力をつけておくことだ。~ネットワーク効果を活用する、知的財産の保護、業界標準となって市場を独占できるものを開発する。
アップルは確固たるブランドを築き上げた。ということだが、たしかにアップル製品を持っていると気分はあがる。と思う・・。
私は、iPadしか持っていません。当初、電子書籍を読むために何か良いタブレット端末はないか探していたところ、友人にタブレットだったら、何がよいか相談してみた。そしたら、iPadにしておけば間違いはないだろうと言われたため、iPadにしたのだが、たしかに間違いはなかった。かなりサクサク動くしアプリもそろっている。
現在、アップル製品は高級ブランドの位置づけでもあるが、その裏にはそれを支える技術力や、ネットワーク効果を使ったサービス力等があると思う。ブランド戦略というのも、それ単独で成立するものではないことを感じました。
3.フェイスブック(メタ)
- フェイスブックが特に大きな影響力を及ぼしているのは、マーケティングの漏斗の一番上にある「認知」の段階だ。
- フェイスブックの1億6000万人のユーザーが自分のページをつくる。そこには何年分もの価値ある個人的なコンテンツが収められている」。広告主がある個人をターゲットにしたければ、フェイスブックあその人の行動に関連するデータを集めてくれる。
- 人間同士の関わりは人を幸せにする。
- これら企業のほとんどに共通するものは何か。それはユーザーと情報収集アルゴリズムを組み合わせて、互いの利益になるようにうまく活用していることだ。
- ザッカーバーグは映像がフェイスブックのキラーコンテンツであり、その多くは~インスタグラムにあることを理解している。私たちが、映像による情報を取り込む速さは、言葉の情報を取り込む速さの6万倍である。
「人間同士の関わりは人を幸せにする。」たしかに幸せは感じると思います。ただし、近年は、誹謗中傷が問題となっており、法整備や、ネットリテラシーの教育等対応が急がれます。ネットの世界と、リアルの世界、この2つは両方とも必要なものになっていますから、利用者としてもよい環境になるようにできることはしたいです。
直観的に、最近はフェイスブックの使用率って下がってそうだなと思い、データを探してみたところ下記のデータがありました。やはり、下がっていましたが、インスタグラムは増加傾向。映像がキラーコンテンツというのは正解と思います。ぱっと見で情報がとれるなら嬉しいですしね。さらに、別サービスですが、Youtubeもすごい利用率です。書籍等、文字情報はまた別の強みがあると思いますが、画像や動画の時代ですね。
4.グーグル
- グーグルが現代の神と呼ばれる理由の1つは、グーグルが私たちの心の奥底にある秘密を知っているからだ。
- あなたの最近のグーグル検索履歴を見てほしい。誰にも知られたくないことをグーグルには打ち明けているはずだ。
グーグル先生には、業務での調査もちろん。他の人は相談できないことを、教えてもらいたくて検索するってこともあります。たぶん、皆さんそうでしょう。
広いネットの世界から、特定の情報を探すことができるというのは、神の領域です。
グーグルは、昔から検索の機能が柱ですが、それをベースに?いろいろな機能を紐づけて使いやすさもどんどん向上している印象です。便利だから、どんどん利用させてもらってます。どんどん全知全能の神の領域になっていきそうです・・。
5.まとめ
一昔前にGAFAといわれた企業(個々の企業は現在も絶好調)の特質を、説明してくれる一冊でしたが、非常にわかりやすかったです。これら企業の共通点を個人的に整理してみると、キーワード的にはテクノロジー、ブランド、データといったところでしょうか。
ジェフ・ベゾス氏も言っていましたが、技術を土台とした発明がビジネス全体を支えているイメージを持ちました。
当たり前といっては当たり前ですが、大前提として、世の中に眠る課題解決の方法や、さらに便利なことや、面白いことを生み出すアイデアで勝負している企業をいうのは、強いと思います。
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