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【ニュース-知的財産】特許行政年次報告書2023年版・商標(その4/4)

特許行政年次報告書、第4段として商標登録出願です。ラストです。

 

 

www.jpo.go.jp

 

1.日本国の商標登録出願推移等

出願件数のは増加傾向と書いてあるが、なんとなく横ばいくらいに見える。登録件数は、ここ数年増加傾向。

 

手あたり次第出願される方もいらっしゃるが、それを除外して考えてみても、各社ハウスマークだけでなく、ファミリーネーム、ペットネームといった出願も増加しているのかもしれない。(仮説)

 

また、技術ブランディングなんて言葉もあるくらいなので、特有の技術に名前をつけていたりするのかもしれない。

 

日本国特許庁を本国官庁とするマドリッド協定議定書に基づく国際出願は、件数的には横ばいだが、指定国は2021年まで増加傾向。

 

これは、もともとグローバル展開している企業が、進出国を増やしているからだろうか。

 

2.主要国における商標登録出願推移等

外国の出願件数は、米欧韓は2022年を除いて増加傾向、米欧は外国人の出願も伸びている。これは企業が進出する際、米欧は人気があるということだろうか。

 

中国は、ほかの知的財産権同様、出願件数の伸びがすごく全体の出願件数も多い。しかし、97.3%は内国民によるもの。中国は、すべての知的財産権においてこのような傾向になっている。今後、どのように変化していくだろうか。

 

少し見方を変えて、日本から外国への出願件数を見てみると中国への出願が最も多い。中国の内国民の出願が非常に多く、かすんで見えるが、中国への出願も積極的に進んでいるように見える。

 

日本のビジネスが中国へ進出しているということももちろんあると思うが、下記の記事(古い記事だが)のように、中国で日本の地名に関する出願がされているというニュースがあった。こういった対策も兼ねているのかもしれない。

 

参考:中国が“日本の地名”を勝手に商標登録監視強化に四苦八苦する地方自治体(2008/12/03)

diamond.jp

 

中国から日本への出願も多い。これは、近年、中国製品が日本でよく見ることからも、中国企業の日本への進出だろう。ちなみに、これは意匠と同様の傾向。

 

3.新興国における商標登録出願推移等

ベトナムインドネシアは増加傾向。ベトナムが増加傾向なのは、特許、意匠の傾向にも共通している。

 

また、シンガポールの外国からの出願が多い傾向も特許・意匠の傾向に共通している。

 

 

南アフリカは横ばい。その他は増加傾向。

 

ブラジルによる出願が特許、意匠と異なり内国民によるものが大半を占めるというのは、傾向が異なっている。

 

インドの出願が内国民によるものが多いという点は、意匠と共通。

 

4.まとめ

今回も同様、個人的に印象に残った点や、今後確認しておきたい点として、下記にまとめる。

 

①日本の商標登録出願は増加し高い水準で横ばい。どのような出願が増えたか?ブランディングとどのように関係しているか。

②外国の出願は、傾向が特許、意匠と共通しているものもあるが、共通していないものもある。これは、どのような要因によるものか。

 

ということで全4回でこれで特許行政年次報告書2023年版については、以上となります。

 

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